日本の病理医専門医数はアメリカの5分の1といいます。しかもアメリカでは多くの病理医は臓器別に特化していますが、 日本では、1人の病理医が全臓器を担当しています。
人口10万人当たりの日米医師数比較(濃沼信夫.病理と臨床23:1025, 2005 による)
厚生労働省の調査では、2005年から2012年の7年間に病理医診断料の件数は1.7倍、術中迅速は3.04 倍、 免疫染色は2.54倍に増えています。増える仕事、少ない人員、過酷な労働環境で必死に働く病理医の日常が目に見えるようです。
他科に比べ病理医の不在は深刻で、がん診療連携拠点病院であっても常勤病理医が不在の施設が13%もあります。 婦人科の不在率は8%ですから、病理医の不足はもっと深刻な問題と言えます。
病理医不足は一般市民にとっても深刻な問題です。
病理医不足の解消は待ったなしなのです。